| 91) HAPPY
―――せっかくの日ですから、飲みに行きませんか? 大学の研究室を出るときに、遠慮がちに言われた一言。 事情は丸わかりって事だ。それに向かって、 「……帰る」 素っ気なく返した返事、けれど珍しく後ろ手に手を振った。 部屋へ戻れば、暗い部屋の片隅で小さく点滅する光。 ―――メッセージは1件です ……三蔵、えとその……こんな時にゴメン……せっかくの、誕生日なのに…… その……た、誕生日おめでっ―――ピーッ! 沈黙が暗い部屋を包み、それから三蔵は喉を鳴らした。 電話の向こうの顔がうかがい知れる。 情けない顔をして、受話器を見つめがっくりと肩を落としているだろう。 年下の幼馴染であり、愛しい恋人。 三蔵の誕生日前日。 後ろ髪を引かれる思いで、修学旅行へ出掛けた悟空が帰るのは明日。 「待っててやるから、俺の顔見て最後まで言え」 部屋の明りもつけずに、珍しく笑いのツボにはまった三蔵は、いつまでも肩を揺らしていた。 2日遅れ 超SSSだけど…… HappyBirthday 三蔵サマ おわっとけ
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